• 〜 wise use 〜

    伊豆沼の自然のめぐみを上手に使いながら、都市と地方の縁をつなぐ

    有限会社伊豆沼農産

  • ココロイキルヒトの紹介

    プロジェクト参加によって感じられる事業者の熱量。

    どんな思いで、何に突き動かされてチャレンジし続けているのか、事業者のbeingとは。

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    有限会社伊豆沼農産 

    代表取締役社長 伊藤 秀雄さん

    PROFILE: 宮城県登米市出身。1988年伊豆沼農産を創業。農畜産物の6次産業化に取り組み、地域と連携した食品の一貫生産販売システムを確立。「伊豆沼ハム」や「伊達の純粋赤豚」のブランドを育て、本場ドイツの「SUFFA」食肉加工品コンテストや、「IFFA」国際見本市で金賞を受賞。地域資源を活かした様々な取り組みは、農山漁村活性化への優良事例として内閣官房及び農林水産省から表彰されるなど、新たな「農村産業」を構築している。レストラン、直売所の経営も行う。経営理念は「農業を食業に変える」。元公益社団法人日本農業法人協会副会長、宮城県輸出促進協議会顧問、宮城県教育振興審議会委員、宮城県農業法人協会顧問、宮城県物産協会副会長。

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    有限会社伊豆沼農産 
    取締役 企画室 室長 食農体験シニアソムリエ
    佐藤 裕美さん

    PROFILE:秋田県秋田市出身。 宮城大学事業構想学部卒。
    マーケティング会社営業職を経て2012年に伊豆沼農産へ入社。
    広報と誘客事業を中心に活動中。

  • ココロイキルヒトが活動する伊豆沼の写真

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  • 現状と課題

    伊豆沼農産とは

    ラムサール条約に日本で2番目に登録された伊豆沼のほとりで、養豚・水稲・ブルーベリーの栽培・食肉製品(ハムソーセージ)製造・直売所や飲食店の運営などを行っています。


    原材料の生産から加工・販売にいたるまで、地域一貫体制にこだわり、「食」と「農」をつなげるために様々な活動を実施しています。
     

    →伊豆沼農産公式webページ:http://www.izunuma.co.jp/

    伊豆沼農産の特徴的な施設として、食農体験ファームである「ラムサール広場」があります。
    研修や体験教室など地域内外の方々の交流する場となる「都市農村交流館」や、生ハムの仕込み体験 ができる「生ハム体験工房」、社員研修や食農教育を行う場を提供している「くんぺる農園」、気軽にキャンプができるキャンプ場なども併設されており、都市生活者に対して自然と触れ合う最初の接点を提供しています。  
    http://oideyo-izunuma.mystrikingly.com/4

    伊藤社長が考えるこれからの農村に必要なこと/農村の産業化

    (講演録から抜粋) 
    人口減少が進む農村においては生産人口も少なく なっていきますが、少子高齢化の状況からも、今後は定年退職された経験豊富なシニア層が活躍する場を創出したいと考えています。

     

    地域の中にいてお金を支払ってくれる人が少なくなっていくため、外から呼び込む必要があります。都市生活者やインバウンド の方々が農村内にお金を落とす仕組みが必要です。
     

    このビジネスモデルを、今疲弊している農村に対して提供できれば、多くの地域の延命と活性化につながっていくでしょう。100億円の企業を地域に1つ作るよりも、1億円の企業を100社作れる社会の方が、日本の農業・農村が目指すべきものだと思います。 これが農村の産業化です。

     

    講演の全文はこちらからご参照ください
     → http://www.77bsf.or.jp/business/quarterly/no89/tokuteithemeseminar89.pdf 

    プロボノの皆様と一緒に挑戦したい課題

    「農村を産業化」すること、そのための最初の1stepとして「都市と農村をつなぐこと」を目指して、伊豆沼農産は様々な事業に取り組んできました。

    しかし今回のコロナの影響で都市と農村のつながりが大きく揺らいでいます。


    この経験を糧にして、これから予期しない事態があっても「ゆらがない」「支えあう」仕組みを都市と農村の間につくりたいと考えています。

    プロボノの方々には都市と農村との間に立った「つなぎ人」となっていただき、都市と農村をつないでいく新しいモデルをつくっていきたいです。

  • スケジュール

    プロジェクト全体スケジュールです。

    1

    2020年8月22日(土)

    マッチングイベント登壇

    2

    9月17日(水)19:00

    全体オリエンテーション

    3

    9月23日(水)
    19:00-

    初回顔合わせ
    キックオフMTG

    4

    2020年10月

    プロジェクト進行

    5

    2021年2月

    成果物納品

  • -取材を終えて(本多)-

    「ワイズユースって知っていますか?」 

     

    取材の後半に伊藤社長から突然に聞かれて、戸惑う私たち。 

     

    「・・・ワイズユース??・・・なんですか?」

     

    伊藤社長はやさしく続ける。

     

    「ワイズユースとは、賢く自然を利用しようという、ラムサール条約で定められている考え方。自然保護というと、自然に絶対に手を加えてはならない・何も取ってはならないと思われがちだが、ラムサール条約は違う。自然の恵みを持続的に活用しながら、自然保護を両立していこうという考え方。これがワイズユース」 

     

    「そして、このラムサール条約の適用地域として、日本で2番目に指定されたのが、登米の伊豆沼。ちなみに一番は釧路湿原ね。」

     

    ラムサール条約という言葉はぼんやりと知っていたが、このような考え方が根底に流れていたとは全く知らなかった私たち。   
     

    最近流行している「SDGs」で謳われる持続可能な開発(自然の利用)の源流の1つが、ラムサール条約なのだろう。

    1985年に日本で2番目にラムサール条約に登録された伊豆沼。
    登録されてから現在までの25年間、伊豆沼農産のメンバーは「ワイズユース」という考え方に基づいて、様々なアクションを行ってきた。

    SDGsの取り組みを始めたばかりの企業人にとって、25年分の先進事例として、伊豆沼農産の方々から多くのことが学べるだろうと感じた。

    そして、今回のプロボノは、このSDGsの考え方を企業のロジック(売上をあげる・費用を削減する)にどのように当てはめていくのか?を一緒に考えていくこと。


    まさに、私たちがこれから必要とされる「ビジネスセンス」が磨かれるプロボノだと確信。
     

    SDGsをリアルに体感し、SDGsのキモとなる部分をビジネスに落とし込む方法を皆で探るプロジェクト。
    これからの時代に必要とされるセンスがきっと磨かれます。

    ぜひ一緒に取り組みましょう! 
     

    ※「wise use」(ワイズ ユース/賢明な利用)  
    ラムサール条約で提唱されている、地域の人々の生業や生活とバランスのとれた保全を進めるための考え方です。賢明な利用とは、湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用すること。


    環境省 webページから引用(https://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/About_RamarConvention.html